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発泡ウレタンの原料がスプレー缶から出て固まる発泡体の密度。

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発泡ウレタンの硬度
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発泡ウレタンのスプレー缶からできあがるウレタンフォームの密度は、1立方メートルで20から30キログラム前後。極端に硬く仕上げることはできないが、気泡を細かく仕上げるには、いくつかのノウハウがある。

発泡ウレタンの硬さと言うか、密度というか、お客様からの問い合わせで「気泡が荒くなってしまう」という内容の相談がたまにある。

一概に気泡が荒くなってしまうと言っても、荒いというイメージ自体に個人差があるため、なかなな、これは明確に話がしにくい。

いずれにしても、発泡ウレタンスプレーを使用したとき、気泡具合の悪さが気になるという人は、まず、自由発泡なのか、圧密発泡なのか、施工する状況を確認したい。

ここで言う自由発泡とは、1面接着だと思ってほしい。すなわち、紙の上とかに自然に抵抗なく発泡硬化させる状態のことだ。

ここで言う圧密発泡とは、2面接着以上で固まらせる場合だと思ってほしい。すなわち、目地や、サンドイッチ状態、コの字、箱の中、パイプの中、こういったところで固まらせる状態。

本来、自由発泡より、圧密発泡の方が、泡が凝縮されて固まるので、想像上では、きめ細かくカチコチに固まる印象を受けやすいが「1つの条件」だけ留意が必要だ。

それは「湿気硬化型」であるという性質の理解である。

自由発泡のときは、吐出直後の泡は全体的に大気中の空気に触れやすい。その空気に含まれる湿気と反応して固まる性質である。

そして、箱の中への施工などの圧密発泡のときは、吐出したフォームは固まる時、どうしても空気に触れにくい面が多くなる。

要するに、普通、接着面は湿気が少ないので、これが悪さするのである。

そして、説明書では一度の吐出は5センチ程度にするとされているが、一気に10センチ以上などと、フォームを厚めに吐出して硬化させるときも、稀に、内部の気泡が荒くなる。

このときの理屈も同じで、空気に触れる表面はきれいに固まりやすく、厚くしすぎると最後に固まる内部側、接着面側は硬化形成中、表面よりも湿気と反応しにくいというわけだ。

だから、事前に水霧吹きが推奨されるのである。

圧密発泡にも拘わらず、硬化したウレタンの気泡が荒い部分があるというケースは、湿気不足が原因であることが大半。説明通りに使用していないユーザーで起こりやすい。

当然、2面なのか、3面なのか、4面なのか、5面なのか、6面での注入なのか、そういった諸条件でも気泡の良さに変化がある。

相手面が水を通さないビニル、プラスチックは荒くなりやすい。逆に繊維など空気を通すような材料に施工すると気泡は良好だ。

だから、発泡ウレタンスプレーをこれから使い始める人は、使途ごと、テスト発泡による状況確認が大切である。

しなし、その通り発泡させても、もう少し、きめ細かくしたい、何か方法はないのか、というときには次の事項を確認してほしい。

それは、発泡ウレタンを吐出ガンで使用したときの「フォームミキシング作用の向上対策」である。ビギナーは「何それ」と感じることだろう。

発泡ウレタンの缶から吐出された泡は、特殊目的を除き、普通、へラや刷毛で伸ばすような使い方はしない。破泡するので、その後は正常に発泡せず、気泡が抜けた感じに仕上がる。

独立気泡が売りであり、気泡を飛ばして固まらせると、気泡率が悪くなるので、硬くなり、断熱性能は悪くなる。断熱目的のときは、自然に固まるのを待つのがセオリーである。

下の画像は、エアータイト社のブラウンエアータイトフォームに吐出ガンをつなぎ、先端に何もつけずに、吐出した直後のウレタンフォームである。硬化前のものだが、少し、気泡が荒いのがわかるだろうか。

では、この下の画像を見てほしい。ブラウンエアータイトフォームに吐出ガンをつなぎ「先端に吐出ガン付属の整泡ストローを装着」して吐出した直後のウレタンフォームである。表面の具合、色も濃いが、最初から凝縮されている状態だと感じ取ってほしい。わかるだろうか。

市販品を悪く言うのも残念だが、他社市販品の中には、そもそも低グレードの商品(安物)も多いため、吐出ガンでは使えない使い捨てストロータイプでは、良質なフォームを形成できないこともある。

エアータイト社の発泡ウレタンスプレー缶をフル活用するならば、このブログで解説している通り、これら簡単なノウハウを大切にして欲しい。

発泡ウレタンスプレー缶を使う目的や用途ごと、硬化する時の外的要因などの影響も考えながら、泡を吐出させるとき、泡の出し方、一通りの正しい理解と知恵も大切だろう。

最初の段階で濃く出したものは、濃く仕上がる、少し高密度に仕上がる、きめ細かなウレタンフォームに仕上がる。少し硬い。

最初に荒く出したものは、荒く仕上がる、少し低密度に仕上がる、きめの粗いウレタンフォームに仕上がる。少し柔らかい。

余談だが、昔は、高密度のウレタンフォームが良いウレタンだなんていうこともあったが、今では、使途によって、高密度が適すのか、低密度が適すのか、好みはいろいろである。

尚、密度の変化は熱伝導率など物性間のバランスに影響があり、密度は高ければ熱伝導率が良い(熱を通しにくい)というのは誤解で、逆に、密度が低すぎても熱伝導率は低くなる傾向でもある。

発泡ウレタン
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