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充填や型取りで発泡ウレタンを使用するときの発泡圧について考える。

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グレー色の発泡ウレタンスプレー
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発泡ウレタンスプレーで型取りや隙間埋めをする際に注意したいのが発泡圧。エアータイトフォームは発泡して固まる材料。発泡の定義は違うにせよ、発泡ウレタンや炭酸飲料の泡は、気泡がたくさん集まり、液体か固体かは異なるが、気泡が薄い膜で隔てられている状態のもの。

型取りや隙間埋めでも使える発泡ウレタン。ウレタン樹脂を発泡させるので発泡ウレタンと呼ぶわけだが、プロ風で言うなら泡沫ウレタンと呼ぶのが通である。

「発泡するもの」と言っても炭酸飲料や石鹸の泡などの気泡は、泡化しても時間が経つと、やがて安定化を崩して消泡する。

これに対し、発泡ウレタンのエアータイトフォームの泡は、石鹸の泡のように消泡せず、その気泡は安定する。泡のままの状態で固まるものだ。

(実験に使用したグレー色の発泡ウレタン)

エアータイト社が発泡ウレタンスプレー製品を使って様々な施工用途を検証する際に、失敗は有意義なのかも確証するわけだが、すべての判断で優先することは、良好な発泡仕上がり過程が大前提。固まった後のことは正直どうでもよいのだ。見ればわかる。

発泡ウレタンを使った実験は、どうしてもビギナーでは固まったものを評価しがちだが、それを見ながら睨んでも答えは出ない。

一回や二回での実験では発泡用途の開発は進展しない。実は、硬化後の状態だけではなく、硬化段階における気泡の具合など、すなわち、硬化する前である液体と気体の界面状態、使途ごとで発泡形状や発泡圧力の影響が重要な鍵となるわけだ。

発泡ウレタンは吐出後の泡立ち具合、その後、発泡ウレタンの泡沫現象がフォームにとって都合よい状態で行われるのかどうかで、硬化プロセスでの負荷があるのかを考える。もちろん、都合の悪い泡沫現象では発泡ウレタンの施工実験は失敗に終わる。

発泡ウレタンスプレーという製品は実際のところ、ごく単純に泡を出し、発泡させて、固まるのを待つだけだ。それで成功したならばそれでよい。深く考える必要はない。

しかし、失敗した場合には、何故、上手くいかなかったのか、それすら考えずに失敗すると直ぐに物の責にする人も多い。

発泡ウレタンの開発用途は正直にマニアックだが、少しの工夫で成功できることも多々ある。不器用な人は論外でもある。

製品を使いこなせないなら、失敗だったとする判断の前に泡沫の安定化と不安定化の機構を知らなければならないだろう。

発泡ウレタンの市販品を闇雲に使っても失敗するケースが多い理由とは、その商品の品質の悪さだけでなく、その商品の販売者自体がカタログに書いてあることしか知らないというパターンが大半だからだ。安くて良い商品なんて存在しない。

発泡ウレタンスプレー製品を使いこなす場合、もちろん、自分で実験したりメリットやデメリットを知ろうとすることがとても大切である。

使用手順と施工方法の把握が重要であり、吐出方式をきちんと選ぶ必要もある。発泡ウレタンスプレーはノズルで使うのと専用吐出ガンで使うのと操作性や仕上がりが全然違う。

要するに、大雑把な使い道、すなわち、大きなサイズに仕上げるならばノズル吐出でも十分だろう。しかしながら、発泡ウレタンを細目に出したいとき、ノズルで使うタイプではうまくいかない。

発泡ウレタンを細目、小さく仕上げたいのに、それを知らずにノズルで使うもので施工すれば失敗に終わるのは当たり前だ。はみでたり、きれいにならない。余分な発泡圧にやられる。

発泡ウレタンの発泡圧について勘違いしたくないのは、発泡圧の影響があっても発泡ウレタンが使えないということでないことだ。

エアータイトが連呼している通り、発泡ウレタンスプレーを使うなら「使用方法」「施工方法」の2点をマスターしなくてはいけない。

発泡ウレタンスプレーを簡単などとして販売するような業者は危険である。『何に簡単』なのか。どういった作業で簡単なのか。そんな能書きは通用しない。

発泡ウレタンを断熱材で使うのは簡単なこと。泡を固まらせるだけで断熱性能に優れた状態になる。発泡ウレタンなど、何ら凄いことでも何でもない。

発泡ウレタンは断熱材にはなるが、それでも「断熱施工(工事)」は失敗することもある。発泡ウレタンは断熱性能が優れているので、グラスウールなど他の断熱材と比較して熱伝導率とかを自慢する必要はない。繊維系断熱材にも良さがある。発泡系断熱材にも良さはある。

ただし、現場発泡ウレタンで問題視されているのは「作業者のレベル」なわけだが、発泡ウレタンの断熱性能がどんなに優れていても、施工者が断熱施工時に隙間を作ってしまったり、目に見えるところだけ誤魔化して断熱施工してしまったり、こういったことでは断熱施工(工事)は必ず失敗に終わる。

こういったことからも、現場発泡品故に、人まねじゃなくて、自分でテストしたり、自分の用途での実験で採用を判断したり、諦めたり、こういったことで厳しく評価されるべきが発泡施工の実態なのかもしれない。もちろん、発泡ウレタンを採用して成功や貢献している技術もあるわけだ。

発泡ウレタン
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